時間のいろいろ②
こんにちは鍼灸治療院リーチです。
昨日 カズオイシグロさんのノーベル文学賞受賞が発表されました。
現実と空想の境目がはっきりしないようにずるずると引き込まれてしまう独特の世界観が好きな作家さんです。
幼少の頃の日本での記憶がその不思議な世界観を生み出してるように思えますが日本語はほとんど話せないそうで作品も原文は英語で書かれています。
原文で読みたい衝動にかられ英語の勉強をしようと思ったりしています。
日本で生まれた日系人ではありますが国籍が日本の方ではありません。
科学で受賞される方も海外の研究室に席を置く人が多く「日本の〜」というくくり方はもうそろそろやめたほうがいいように思います。世界的貢献なんですから
前回時間のいろいろな長さについて書きました。
1年 を考えてみたあとも10年 100年…とまだまだいろいろな時間の長さがあります。
10年 20年 30年ぐらいならだれでも想像することができるでしょう。
お子さんがいらっしゃる方なら〜年後とすると考えやすいです。
希望に満ちていたり漠然と心配が浮かんできたりは人それぞれですが現実に則した時間の流れが思い浮かぶことでしょう。
それが100年だとどうでしょう?
自分の寿命を超えるぐらいの長さだと関係なくなって想像できなくなってきます。
「そんなこと考えてもしょうがない」
と思ってしまうのではないでしょうか。
でも100年ぐらいの時間の流れをしっかりと見られるかどうかは人の器に関わってきます。
自分のことだけで終わるのかもっと先の人類の幸福を夢見て生きているのかです。
こういうとき僕はインドのガンジーさんを思い浮かべます。
インド独立の父 マハトーマ・ガンジー
インド国民の心の平和を求めて非暴力・不服従運動を続けました。
絶望的な状況の中でもその「偉大なる魂」の意図は人々の間に広がり続けやがてインドは独立を勝ち取ります。直後彼は命を落としますがその偉大なる魂は生き続けアジア各地での民族運動を促し更にはかつて過ごした南アフリカでの人種差別撤廃へとつながります。
自分が死んでもその意図が生き続ける。それぐらいの器でありたいと思うのです。
カズオイシグロの代表作に「わたしを離さないで」があります。
この作品の主人公達は予め死が決められています。
それをある時伝えられその「死」までの生き方をそれぞれが模索します。
その理不尽に抵抗し組織立って運動を始めるもの
真剣な愛を手に入れればその死が免除されると言う噂を信じそこに希望を見出すもの
仲間の死を目の当たりにし受け入れられないながらも毎日を精一杯生きていくもの
特殊な設定で彼らに迫る死が際立っていますが「死」とは私達の誰もが経験するものです。
じつは私達も彼らと何ら違いありません。
そして死という概念があるのは人間だけです。動物はいつか自分が死ぬなんて思っていません。
知らないほうが意識しないほうが幸せ?
でもそれは人間にだけは生きている間に使命を果たせという神の心遣いなのかもしれないと言う作者の問題提起だと私は受け取りました。
千年 1万年…になると天文学・高度な物理学の世界ですね。
これぐらいの単位で時間を想像できたらアインシュタインのように二度ノーベル賞をもらえるのでしょう。
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