心と身体ときどき宇宙

鍼灸師です。仕事を通して生活を通して感じたこと見たことをつれづれに…

NHKスペシャルを観て思う

こんにちは
鍼灸治療院リーチの政岡です。

先週から「人体神秘の巨大ネットワーク」NHKスペシャルが始まりました。
現代の映像技術を屈指して小さな世界の「働き」についても細部についてもわかるようにみせてくれるすばらしい番組だと思います。
第一集の昨夜のタイトルは“腎臓が寿命を決める”でした。
腎臓は体液のろ過だけではなく血液の管理者でありそれが健康ひいては寿命にまでかかわると言うことを映像で見せてくれています

東洋医学のことを
統計学の賜物だ」
と言う人がいます。

古代から現在までの経験から傾向をつかみ体系化させたものということです。
確かに東洋医学にそういう側面はあります。
「体のある部分に刺激を与えると症状が改善された。」と言う症例を3~4千年にわたって集め続けた結果そのある部分を「経穴(つぼ)」と定義することになった。
というように

でもそれだけでしょうか。

BC400年ごろには「蔵象説」として解剖生理学的な考えが見られます。
その後続く戦国時代 敵であれば人とは思わなかったころ 捕虜を解剖する場合もあったでしょう。
そのことは探究心旺盛な学者にとっては都合のいい環境です。生きたまま臓器を切り取って生理的な変化を見る試みがあったかもしれません。

そして1600年代の明の時代には臓腑論として完成されていきます。

驚くべきことはそれぐらいの時代にはすでに腎臓にあたる腎の働きには

「精をを蔵し、生命の根源である元気をもたらす」
とあります。
番組でも出てきたEPOに相当するような腎を発して全身をめぐり元気にかかわるものの存在を血液の成分を知るような科学的な分析技術や微小なネフロンの単位まで見るような光学技術がないにもかかわらず 古代人はわかっていたのです。
さらには五臓六腑と言う表現からもわかるように「脳」をそれほど重要視していない。

脳が指令を出して各部を動かしていたのではなく精神は五臓六腑宿りその間で会話しネットワークを作っていた。

これはもうほんとに古の人たちには「気」が見えていたとしか考えられません。
今回のNHKスペシャルそういう視点で見ていただいても面白いと思います。

鍼灸治療院 利 一

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